と、ここのところ自分で作業してkindleにアップしています。
上村一夫の漫画を電子書籍オンリーで復刻はまだまだ受け入れられないかもしれませんが、
貴重な作品のアーカイブを残すという点では、個人的にはとてもやりがいを感じています。
それにしてもクリスタというソフトはとても便利ですね。
セリフもチャチャッと入れられるし、ゴミもサッと取れます。
そしてKindleへのアップロードも楽ちんです。
このソフトなしにKindleでの復刻はできませんでした。
今作業しているのは『くの一異聞』という1970年にヤングコミックで連載されたおんな忍者のお話。
単行本にはなっていませんが、面白いのでまとめてみようかと思ったのですが、
まず原稿が15話のうち4話分しか残っておらず、原稿がない章は雑誌からスキャンしようにも
数冊足らずこりゃ大変。
日々ヤフオクでチェックしてはいるのですが、あと一冊がなかなか出てこない!
仕方がないのでまずは作業を進めつつ、ヤフオクをチェックする日々です。
なんといっても復刻には連載していた雑誌が欠かせません。
なぜなら、ページの欠けがあったり、原稿とセリフが変わっていたり、色指定の加減を確認したりする必要があるからです。
上村一夫は広告デザインの癖なのか、色やトーンの指定が多いのではないかと思います。
今ならパソコンで簡単にできることを印刷所に指定しなければならなかったのですね。
今は娘がアシスタントさながらやってますよ。
そんなことを比較検証しながら、他にも色ムラやカスレなどをレタッチしているのですが、
当時の雑誌からスキャンした絵は、紙も印刷もガサガサ。
かといってそれを全てキレイにしてしまったら味がなくなってしまうので、毎回非常に悩みます。
正解がわからないので、自分のさじ加減で形にしてしまうのですが、誰か正解を教えてください〜。
とりあえず、セリフは原稿も雑誌からのスキャンもどちらも入れ替えます。
一コマ一コマ絵のレタッチ作業をしてセリフを入れると、上村漫画が体に浸透してくるようで、
昔よりも上村作品への理解が深まるのでした。
『くの一異聞』、いつになるかわかりませんが、kindleにアップされたら是非読んでみてくださいね。
あ、『帯の男』『二都物語』『マンション・ブルース』もオススメです。
特に『二都物語』は単行本になっていない名作です。
表紙をちょっと渋くし過ぎてしまったことに後悔しているのですが、、、面白いです。カラーページも綺麗に再現しました。
せっかくなので、作業中の『くの一異聞』の第一話「みだれ三弦」をご紹介!!