一昨日、実家の本棚を整理していたら、前回書いた『鬼恋童』が見つかった。
過去に自分で購入した記憶はないので、多分どなたかが寄贈してくださったものだろう。
すっかり忘れていた自分を大いに反省。
送ってくださった方、すみません。
結局、我が家に『鬼恋童』は3冊所蔵となった。
父の漫画以外のもの、例えばエッセイやこういった小説の解説などを面白く感じるようになったのは最近のことで、それまでははっきり言って原稿やイラストを整えたり、展示や出版といった実務をすることで精一杯だった。
自分の仕事もあったし、家族だけどファンではなかったから仕方ないのだが。
ようやく父の書いた文章にも興味がわいてきた昨今。
数年前から体調を崩し、今までのように躍起になって何かできるわけでもなく、できることだけをするようになったら、見えなかったものが見えてきたりするから不思議だ。
『鬼恋童』を今になって読むこともきっとそういうタイミングだったのだ。
それにしても、父がこの解説を書いたのは1985年で44才のこと。
今の自分より10も若い時に書いていたことになる。
上村一夫の老成ぶりは若い頃から周囲の人によく言われていたことだが、あらためて実感した。
それに比べて自分の幼いことよ!