小学生の頃、パパが犬の声を演じているから、と、映画館に母と観に行った「ジャックと豆の木」。上村一夫が声優として担当したのは、主人公ジャックの相棒・犬のグロスビーでした。
「ワゥ」とか「ウォン」しか言わないので序盤はよくわからなかったけれど、後半で突如人間の言葉で歌い出したグロスビー!(それも演歌!?まるまる一曲歌い上げた!)
「パパ、なにやってんだろう、漫画家なのに」と不思議に思った子供の頃。
歌うグロスビー。
さえないけど味のあるいいヤツで、だんだん上村一夫と重なってきます。
その後、大人になってから阿久悠さんの息子・太郎くんと仲良くなって、実は「ジャックと豆の木」は阿久さんが音楽を担当していたと知り納得。
それにしても、本当に頼まれたら断らない人だったんだなあ、と思いました。
その「ジャックと豆の木」(1974年公開)がなんとDVDで甦りました。
物語は有名なイギリス民話ですが、キャストもスタッフもすごい。1974年のにおいがプンプンします。当時としては珍しいフルアニメーションのミュージカル映画、びっくりしたのは登場人物ごとに担当アニメーターがいるという方法。絵はディズニー風なんだけど、1970年代の日本の芸能界の匂いがするという面白い映画です。
たぶんこれが「ジャックと豆の木」録音風景。
楽しそう!