2010年は父の生誕70年だ。何か記念の企画をしたい、と森田氏に持ちかけた。そしてその日のうちにムックという結論が出た。それはすごい、すばらしい!そんなものが出せたらどんなに嬉しいだろう。しかし待てよ、そんなムックにするほどの内容が果たして残っているだろうか。母はなんでもポイと捨ててしまう合理主義者、父の遺品も少ないし、原稿は生前から歯抜け状態、父と過ごす時間が少なかった私は父の記憶が薄く、上村一族は早死の家系らしく私以外誰もいない。でもそこは森田さんという心強いサポーターがいるからなんとかなるか、と思いを託すことにした。結局、なんとかなるどころか驚きの成果を見せつけられることになるのだが。とりあえず気分が盛り上がってしまった2009年秋。つづく
2011/09/04 Sun