とにかくお酒を飲むのが大好きだった上村一夫。
飲むのが好きだったのか、飲みの雰囲気が好きだったのか、どちらもなのか、
聞いたことがないのでわかりませんが、とにかく飲みに飲んだ人生でした。
毎日3、4件はハシゴして、ウイスキーのストレートをクイッと飲んでいたそうです。
そんな上村一夫が通った店は数知れず。
しかし、今も営業している店はほとんどありません。
そんな折、ひょんなことから父が当時訪れたという店をある方に教えていただき、
先日訪問させていただきました。
教えてくださったのは、上村一夫が1973年にヨーロッパを旅した際、
ミラノを案内してくださったデザイナーの梅田正徳さん。
当時はミラノにお住みになり、オリベッティ社に勤務されておりました。
その後、インテリアデザイナーとして数々の名作を創り出した凄い方なのです。
そんな梅田さんから教えていただいた店が今回訪れた『居酒屋るー』
梅田さんのお嬢さまである菜々絵さんにアテンドしていただき、ちょうど
イタリアから来日していたパオロさんと三人で食事をすることになりました。
せっかくなので、雰囲気だけでもこちらでご紹介しようと思います。
南青山の路地裏にひっそりと佇む『居酒屋るー』
ビルの文字が手書き風で時代を感じる
扉を開けると懐かしい雰囲気
イワシとじゃがいものソテー、青唐辛子のオムレツ、アスパラと椎茸のソテー、
アラビアータペンネ、などなどお料理はどれを頼んでも本格的で美味しい!
(写真を撮るのも忘れ食べてしまったためお通ししか写真がありません)
店主の鈴木さんのお話によると、梅田さんに連れて来られた上村一夫、
カウンター席でウイスキーをロックで飲み、レバーペーストを注文。(写真はXからお借りしました)
『この店を3年続けたら、六本木のゲイバーに連れて行ってあげるよ』と言ったのに、
その翌年、この世からいなくなったということを知り、驚かれたそう。
(ということは訪れたのは1985年頃ですね)
『居酒屋るー』には他にもいろいろな著名人が訪れた様子。
「ゆーとぴあ」原作者の真樹日佐夫さんも訪れたそうです。
こうして生きていた頃の上村一夫の話を当時のままの雰囲気で聞くのはちょっと不思議で楽しいもの。
ゆっくりと食事とお酒を楽しみたい方にオススメしたいお店です。