閏日に朗報が舞い込んだ。
毎年パリで開催されるフランス最大のブックフェア “Salon du livre” で
「関東平野」がZoom Japon賞を受賞したとのご連絡。
こんなに嬉しいニュースは久しぶりだ。
さらにこの賞は、一般の読者が選んだものということでさらに嬉しい。
急遽パリへ行くことにした。
「修羅雪姫」を皮切りに、海外出版が始まったのが2004年。
なかでもフランス語圏とドイツ語圏は、上村作品に深い理解と興味を持って
熱心に出版を続け、原画の展示も各地で積極的に開催してくださった。
そんな方々の地道な活動と、父の作品の力が今回の受賞となったのだと思います。
関わってくださったすべての方と、本を手に取ってくださった方に感謝します。
ありがとうございます。
父は1973年にヨーロッパを巡った。
「同棲時代」の思わぬヒットから逃れるように。
その頃はまさか日本の漫画が海外で読まれるなど思ってもみなかったろう。
ロートレックやゴッホが好きで、欧州への憧れも強かった父が生きていたら
どんなに喜んだことか。
父が着ていた古いコートを着て、ありがたく賞を受け取ってこよう。