完成は近い、と思いながら神楽坂で渚ようこさんと楽しく原画展を開いたのち、大震災があった。被災していないにもかかわらず気持ちが沈み、しばらく何も手につかない。ムック用に倉庫に保管してあった紙が使えなくなったと聞く。空白の時が訪れた。それでも森田氏とまんだらけ編集部は着々と作業を進めてくださり、さらに内容の充実を見せ始める。これでもか、というほどの突き詰め方。これが研究家とサブカル王の底力かと脱帽する素人の私。ようやく頂上が見え始めた頃、ついにタイトルと表紙を決める段階になった。それぞれがタイトルを持ち寄ったが決まる気配なし。こだわりの人間の集まりだからと予想はしていたが…。最終的に中野のキングが決定を下し、装幀も私の度肝を抜くものになった。そしてようやく入稿の日を迎えた。最後の最後までこだわりを持ち、丁寧に仕上げてくださった森田敏也さんとまんだらけの皆様には感謝してやまない。つづく
2011/09/07 Wed