「リリシズム」(2011年)、「悪の華」(2012年)、
「離婚倶楽部」(2013年)に続き、まんだらけ出版より
上村一夫ビブリオテーク第4弾として復刻されることに
なった本作は、1978年に創刊された『コスモコミック』
(サンポウジャーナル)で連載が始まりました。
原作は上村一夫と数々の名作を生み出した岡崎英生さんです。
竹久夢二を主人公に、妻・たまきとの諍いから始まる
「夢二 ゆめのまたゆめ」、夢二に影響を受けた上村一夫
だけに、スタートから名作の匂いが漂ってきます。
しかし、惜しくも今作は出版社の倒産によりたった7号で
止むなく廃刊となってしまいます。
本来なら夢二と夢二を取り巻く女性たちの運命を、
岡崎×上村の最強コンビで深く掘り下げ、長編の大作に
なったはずであろうと思われます。
以降、世に出ることもなく埋もれていた未完の大作は、
時を経てまんだらけの審美眼により復刻の運びとなりました。
そして、なんとこの漫画には掲載されることのなかった
第8話が存在していました。
残された原稿は下書きの状態でしたが、その筆致は美しく、
貴重なものだったので、今回の復刻にあたり、掲載することに致しました。
また、滅多に見ることのできない岡崎英生さんの原作原稿も掲載しています。
初単行本化となった「夢二 ゆめのまたゆめ」、どうぞお楽しみください。
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「夢二 ゆめのまたゆめ」
原作:岡崎英生
出版社:まんだらけ出版
判型:A5判
頁数:232P
定価:2,700円(税込)
ISBN4-86072-117-56 C0979
まんだらけ特設サイト
2016/01/26 Tue